垂直多段ポンプの構造と動作原理

多段ポンプは、単一のポンプケーシング内に複数のインペラを配置することで高圧性能を実現するように設計された高度な流体処理装置です。給水、産業プロセス、防火システムなど、高圧を必要とする幅広い用途に効率的に対応できるよう設計されています。

PVTPVS

図|垂直多段ポンプPVT

の構造垂直多段ポンプ

Purity 垂直多段ポンプの構造は、ステーター、ローター、ベアリング、シャフト シールの 4 つの主要コンポーネントに分けられます。
1.ステーター:遠心ポンプステーターはポンプの固定部品の中核を成し、複数の重要な要素から構成されています。これらの重要な要素には、吸入ケーシング、中間セクション、吐出ケーシング、そしてディフューザーが含まれます。ステーターの各セクションは締め付けボルトでしっかりと固定され、堅牢な作動室を形成します。ポンプの遠心吸入ケーシングは流体がポンプに入る部分であり、吐出ケーシングは圧力を受けた流体が排出される部分です。中間セクションにはガイドベーンが配置され、流体を効率的に次の段へと導く役割を果たします。
2.ローター:垂直遠心ポンプローターは遠心ポンプの回転部品であり、その動作に不可欠です。シャフト、インペラ、バランスディスク、シャフトスリーブで構成されています。シャフトはモーターの回転力をインペラに伝達し、インペラは流体を移動させます。シャフトに取り付けられたインペラは、ポンプ内を移動する流体の圧力を高めるように設計されています。バランスディスクは、動作中に発生する軸方向のスラストを打ち消す重要な部品です。これにより、ローターの安定性が保たれ、ポンプがスムーズに動作します。シャフトの両端にあるシャフトスリーブは、シャフトを摩耗から保護する交換可能な部品です。
3. ベアリング:ベアリングは回転軸を支え、スムーズで安定した運転を実現します。垂直多段ポンプでは、一般的に転がり軸受と滑り軸受の2種類のベアリングが使用されています。転がり軸受は、ベアリング、ベアリングハウジング、ベアリングキャップで構成され、オイル潤滑されており、耐久性と低摩擦性に優れています。一方、滑り軸受は、ベアリング、ベアリングカバー、ベアリングシェル、ダストカバー、オイルレベルゲージ、オイルリングで構成されています。
4. シャフトシール:シャフトシールは、漏れを防ぎ、ポンプの完全性を維持するために不可欠です。垂直多段ポンプでは、シャフトシールとして一般的にパッキングシールが採用されています。このシールは、吸入ケーシングのシーリングスリーブ、パッキング、そしてウォーターシールリングで構成されています。パッキング材はシャフトの周囲にしっかりと充填され、流体の漏れを防ぎます。一方、ウォーターシールリングは、シールの潤滑と冷却を維持することで、シールの有効性を維持します。

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図|垂直多段ポンプ構成部品

垂直多段ポンプの動作原理

垂直多段遠心ポンプは、流体力学の基本概念である遠心力の原理に基づいて動作します。電動モーターがシャフトを駆動し、シャフトに取り付けられたインペラが高速回転することで動作が始まります。インペラが回転すると、ポンプ内の流体に遠心力が作用します。
この力は流体をインペラの中心から端に向かって押し出し、圧力と速度の両方を増加させます。その後、流体はガイドベーンを通過して次の段へと進み、そこで別のインペラに衝突します。このプロセスは複数の段で繰り返され、各インペラが流体の圧力を高めます。段をまたいで徐々に圧力が上昇することで、垂直多段ポンプは高圧アプリケーションを効果的に処理することができます。
インペラの設計とガイドベーンの精度は、流体が各段階を効率的に移動し、大きなエネルギー損失なしに圧力を得るために非常に重要です。


投稿日時: 2024年8月30日